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証券マンのキャリアについて①外資系証券に入るには

19:04修正しました。

今日は「証券マンのキャリア」についてお話します。

まずは就職のこと。これは就職を控えている大学生へ向けて「①外資系証券に入るには」です。(twitterにも書いてますが、大統領選挙前で自分が少し動いているタイミングなので勉強記事でなくすみません。)

あの石原さとみさんの結婚相手である「普通の会社員」について、外資系証券に勤務している社員ではないかと言われていますね。まあゴールドマン・サックスで年収5,000万円とかなんとか。こんな個人情報が漏れるのもどうかと思いますが。

 

もしあなたがそんな外資系証券キャリアを歩みたいなら大学時代から徹底して努力をすることです。努力と言っても大学の勉強とかだけではなくて英語、金融、会計等の勉強です。学生起業等に人とは違った目立つことに取組むこともいいかもしれません。

外資系証券は株や債券を売買するトレーディング部門とM&Aやファイナンス系を行う投資銀行部門2つが花形部門です。この2つの業務内容はまったく異なり、どちらが好きかは結構意見が分かれ、その人の適正も異なります。

トレーディング部門は、機関投資家を担当するセールスとポジションを管理するディーラーがいて、大声が飛び交い気性の荒いディーラーがいつもイライラしています。機関投資家の売買を担当せず会社の自己資金で儲ける目的のプロップディーラーと呼ばれる人もいますね。だいたいプロップの人がベテラン。怖い先輩らにビクビクしながら値段を確認しお客様とやりとりするのが新人の役割。お客様は最初からは持たせてくれないでしょう。

投資銀行部門は、ひたすらパソコンで作業する時間が長いです。シーンとしたオフィスで上場企業向けの提案書を一心不乱につくっていく。ですから数年すればエクセルやパワーポイントの達人になります。シーンとしているのはみんながインサイダー情報を抱えているので会議室内でないと話がもれてしまうからです。

まず新人は先輩から言われた通りの資料をただもくもくと作り続ける。それが2-3年続く感じでしょうか。

数十億、数百億単位のお金を動かして利益を追求する仕事か、上場企業のトップクラスにあって企業の意思決定を促すのか。どちらにもダイナミズムや魅力は感じられます。

 

トレーディング部門でいえば、例えばセールスは日本中の預金を預かっている金融機関等を担当しますが、今各金融機関は貸出が伸びないので数兆、数十兆単位で有価証券運用しています。そんな機関投資家がポジションを動かす時にはその一回あたりの売買規模は数十億や数百億単位となります。

その大きな売買を自分の会社で受注できるように営業活動をします。場が終わってからはアナリストと同行したりしてマーケット環境を説明しながら次取るべき戦略を提案を実行します。

そしてセールスは機関投資家の今後動きそうな情報をディーラーと共有してディーラーはそれらのことを予測してポジションを調整しておくのです。機関投資家の戦略やマーケットを分析して数百億、数千億を売買し利益を出していく醍醐味がありますね。

投資銀行部門でいえば、例えば直近ではニトリの島忠へのTOBがありましたね。ああいう場面ではニトリ側の資料を作ったり、株価算定を行ったりします。もちろんニトリが動いてもらうように初期の提案も行っているでしょう。今回のようにニュースになるような大企業の意思決定をサポートする。そういう醍醐味があります。

ちなみに買付価格5,500円は企業価値算定をして導きだしたわけではないでしょう。今回アドバイザーが大和証券で、ニトリの資料に企業価値算定について書いてありますけれど、DCMとの値段吊り上げ合戦にならないように、一発で仕留めるには5,500円位は必要だという議論がなされたと感じます。そして、それにあうようにバリュエーションを調整したのでしょうね。詳細はわかりませんが成長率を使ってレンジを広めにして勝てる5,500円が入るようにしたのだと思います。

ちなみに国内企業TOBが絡むと多くは国内大手証券がアドバイザーを請負います。なぜなら公開買付代理人をするには個人顧客の多く管理している証券会社が選ばれやすいからです。

 

インターン等でよく調べてどちらが自分に適正か見極めましょう。またリテール部門も一部ありますがPBクラスの超富裕層のお客様しか相手にしません。

努力は早ければ早いに越したことはありません。友達との遊びやサークル活動はほどほどにして出来るだけ自分の時間を自己啓発にあてること。これが大事です。

 

どのような努力をすべきかを具体的に書きますが、

英語 最低TOEIC900点は当たり前。これは履歴書に書くためだけで900点あっても話せない人もいるのでTOEIC点数だけで判断されるわけではありません。

英語が使えるかどうか。会話が出来るのか。メール等文章はどうか。国内の英会話スクールに行っているだけでは急激に伸びないので、独学しながら大学1.2年でアルバイトでお金を貯めて1年でも半年でもいいから留学する方がもっと効率的です。頭も柔らかいうちに海外へ行けばそれなりに話せるようになります。

英語は必須です。まずこの関門がクリアできないと入るのは相当難しいでしょう。

英語が土台にあった上でさらに追加的な勉強が必要です。金融会計です。もちろんこれらの知識がなくても入れる人は沢山います。ただ外資系証券は海外大学帰りの日本人学生も多く受けるので、あなたが帰国子女ほど英語が出来ないなら、その人達との差別化を図るために持っておいた方がいいですよ、ということです。  

<金融>

金融と言われても何から勉強していいのかわからないずピンとこないと思いますが、まずはこのブログで何度も書いている証券アナリスト試験の勉強をお勧めします。経済、財務分析、証券分析を網羅的にやりますのでこの資格を取っていれば一定水準のレベルが保証されます。(調べたわけではないので感覚的ですが、国内証券会社でも10%位の人しか持っていないんじゃないでしょうか。)

お勉強なので実務をやらないと手触り感がないと思いますが、それは入社すれば嫌というほどわかるようになりますので通行手形として考えてください。

また証券アナリスト試験は1年では取れません。まずは講座に申し込んで1年目は勉強。2年目に1次試験(3科目)、それに通れば3年目に2次試験(3科目)です。つまり就職活動に活かしたいなら、大学1年生で申し込んでおかないといけませんね。もしもう2年生だったとしたら一次試験合格でもいいですからもっておいた方がいいでしょう。証券アナリストは経済、財務分析、証券分析の順番で難しくなりますが、このうち証券分析がトレーディング部門で役にたちますから全然間に合わない人は証券分析だけは勉強して就職活動に挑みましょう。

<会計>

会計の勉強としては公認会計士の資格取得することを目標設定出来たらいいですね。何か一つ秀でたものを持っていないとGSクラスの会社にはなかなか入れません。相当な努力ですが会計士資格は非常に大きな武器になります。

特にM&Aやファイナンス系の投資銀行部門へ行きたいなら大きく活かせていきなり重宝されるかもしれません。M&Aやファイナンスは企業の財務分析株価算定等を行うので会計の知識は必須です。

もちろん公認会資格は相当な難関資格なので普通の努力では無理です。しかしその勉強の過程において力はついていくので並行して簿記試験を受けておくといいでしょう。公認会計士までは達成できずとも簿記1級をもっていることもそれは十分評価されますのでゴールを公認会計士資格に置きつつも簿記試験も並行して受ければ無駄になりません。簿記2級程度になるとかなり弱いですね。

また日系証券会社でFP資格を取らせますがPB希望の人でない限り無視でいいです。

あとは学生時代、起業していました。なんていう人も注目を集めますね。ただ英語が必須はかわりませんし、ある程度の金融知識をつけておかなければいけませんけれども。また会社を作ること自体はお金が多少あれば誰でも出来ることなので中身が大事です。

ただ学生で起業を経験している人は、外資系証券には興味ないかもしれませんね。GSとはいっても所詮は一般サラリーマンなので、自分で会社を運営する楽しみを感じてしまったら、サラリーマンをやりたいと思わないかもしれませんね。

 

これらの条件が揃っていれば結構いい線いけると思います。最後はあなたのコミュニケーション能力次第。面接官との相性。インターン等での立ち振る舞いです。ここまで来るとあとは運ですね。他人に勝つという気概が必要です。

上記条件を揃えるには相当な努力が必要になるので大学生活は相当勉強漬けになってしまうと思います。事実上3年間の勉強で決着がついてしまいます。それって1,000日位しかないですからね。思い立ったが吉日、本当に目指すなら今から動きましょう。

 

そして晴れてこれらの関門をくぐり抜くことができたとしても、社内では相当な競争が待っていますからね。その競争にも勝つことができた時、石原さとみさんのような方との結婚が出来る可能性がわずかに生まれてくるということです。

 

以上、次回は国内証券の話をします。

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