一生青春
歌舞伎俳優で人間国宝の坂田藤十郎さんが先日お亡くなりになりました。上方歌舞伎の象徴であり、まさに名実ともに歌舞伎界のトップと言える存在の方でした。
歌舞伎に心血を注がれた人生は誰しもが認める日本の宝です。またその私生活も象徴的で70歳の時に19歳の舞妓と浮気騒動がありました。その会見では「一生青春。70歳なのにこんなふうに報じられてうれしい。世の男性も頑張って」と語られました。
妻の扇さんは余裕ある対応をされ、そのおしどり夫婦ぶりが話題になりましたね。
今はSNS時代だからでしょうか。浮気報道とあれば世間が叩くたたく。本来2人の問題ですからね。外野がとやかく言うことではないと思いますけれども。
話はそれましたが、今日は「青春」というテーマの詩をご紹介します。
これはあのマッカーサー元帥や、松下幸之助氏の座右の銘だったと言われています。
アメリカの実業家であり詩人であったサミュエル・ウルマンの詩です。
青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心,こう言う様相を青春と言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
歳月は皮膚のしわを増すが情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、狐疑、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。
曰く「驚異えの愛慕心」空にひらめく星晨、その輝きにも似たる事物や思想の対する欽迎、事に處する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。
人は信念と共に若く
人は自信と共に若く
希望ある限り若く
疑惑と共に老ゆる
恐怖と共に老ゆる
失望と共に老い朽ちる
大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、偉力と霊感を受ける限り人の若さは失われない。
これらの霊感が絶え、悲歎の白雪が人の心の奥までも蔽いつくし、皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至ればこの時にこそ人は全くに老いて神の憐れみを乞う他はなくなる。
サミュエル・ウルマン 「青春の詩」"Youth"
青春とは、心の様相。
理想を失う時に初めて老いがくる。
情熱を失う時に精神はしぼむ。
このあたりは来ますね。
心と体は一心同体であり、強い「理想」や「信念」、「自信」が自らを奮い立たせる。そしてそれらは「若さ」を維持し、自らの「エネルギー源」になる。
坂田藤十郎さんの青春もプライベートだけではなくて、上方歌舞伎に心を注いできた人生そのものが青春でした。
現状に甘んじることなく、自らの描く理想を追い続けていきたいですね。
(時間がなく相場と関係ない記事で申し訳ありません。)